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共同研究紹介


アジア系アメリカ人の越境と文化混合に関する比較研究

研究代表者:油井 大三郎

 第一に、米国に渡った多様なアジア系の移動=越境の理由を、単なるプッシュ・プル理論ではなく、「世界システム論」的な連関の中で解明する。そのために、環太平洋レベルでの研究ネットワークを形成する。第二に、米国移住後におけるアジア系移民の自己意識=アイデンティティを、移動の動機(出稼ぎ、定住移民、留学、企業派遣など)や世代的な変化、さらに移動の時代差に注目して比較研究する。第三に、米国におけるアジア系移民一世は第二次世界大戦以前には「帰化不能外国人」として差別されたが、戦後は一転して「モデル・マイノリティ」として賞賛されるようになったが、その変化の社会・文化的原因も検討する。最後に、従来は出身国別に対立しあう傾向の強かったアジア系移民が1960年代末頃から「アジア系」として連携していった側面と依然として多様である側面の連関を検証する。


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